今年の新年はバンコクで迎えました。

ここの正月がケッコウいけるのです。

まずはこんな風景から始まります。

外気は31度。路地にお寺の山車が出る。

数キロに亘り練り歩く。

祭囃子のような音をスピーカーいっぱい辺りに響かす。

 

それを聞いた住民は三々五々と道端に繰り出す、新年を無事に迎えたんだなぁと。バンコクの人の表情は様ざまなのだ。

タイ人は浅黒い顔、東北のイサーンや北部のチェンマイとなるともっと濃い。華僑もいる。男の子は昭和の顔だ。白粉を塗った女の子はお茶目そう。その後ろで正装してキメこんだ母ちゃんも。

 

いた、いた、寅さんのような人が。なんだか、私をその渦にすうっと潜り込ませてくれそう、うれしいなぁ!やがて、山車を先導する托鉢のお坊さんの姿が。鮮やかな橙色の僧衣にずたをたすき掛け。足元はみな裸足。地面に伸びた指先は縄文びとのようだ。

 

人は賽銭と供物を捧げる。稲わらのような長い線香を両手で挟み膝を地面につけ腰を深々に合掌する。

お坊さんは数珠を両手でじゃりじゃりすり合わせて念仏を唱える。まるで青森下北のいたこだぁ。小乗仏教だし中身は想像するだけだがこの神々しさは伝わってくるなあ・・・入りきらない供物は白銅のツボへ。

その中を覗き込むとクスクスッと笑ってしまう。

なに!スマホのカバーまでもが・・・暫くすると山車の荷台は山盛りになる。

 

誰それとなくトラックを出して詰め替えを手伝う。

後ろについていく。だれか供物をシッケ―する輩が出ないのかなぁ!バカぁ!今日は縁起のいい正月、ココでは功徳を積むことがエライのだ・・・

 

あとは新暦の一家団欒を過ごし本番の旧暦を待つ。今年は1月25日だよ、とlineが届いた。

 

・・こんなアジアの風景を仕事の合間に追っかけていきたいと思っています